わかりあえないことから──コミュニケーション能力とは何か

自称コミュ障の僕ですが、この本を免罪符に背伸びしないことにします!…というのは曲解も甚だしい訳ですが。 でも、僕はいまから明石家さんまにはなれないし長友佑都にはなれない。たしかに「コミュニケーション」は人間が社会を形成していく上でとても必要…

反転 闇社会の守護神と呼ばれて

男臭い男の愚直な半生を描く大河ドラマ。登場するバブル紳士やヤクザや政治家たちはやはり市井の人々とは一味も二味も違う濃い味の人たちばかりだ。人間の汚いところやたまに垣間見える誠実さ義理堅さが物語の登場人物としてはやはり魅力的だ。そばに居たら…

なぜ日本人は落合博満が嫌いか?

不可解な契約不更新、セ・リーグ優勝の顛末から落合博満監督の再評価が散見される。私は個人的には落合博満のファンだ。落合が選手時代にナゴヤ球場に観戦に行った際に買ってもらったテレホンカードは落合のだし、新聞を毎日読むようになったのも中学生時分…

フェルマーの最終定理

天才たちの祭典。本書は天才たちの数学以外の面も掘り下げることで人間としての深淵を露わにし、話の推進力を失うことなく描ききっている。それに加え、時間の前後と数学的な説明という難解になりがちなふたつの事柄に対して実にスマートに処理していて物語…

老人と海

ページを繰る間ずっと潮風に晒されネチャネチャとしたものを手や顔にまとっているような感覚にとらわれる。行間に充満する荒涼感と瑞々しさがよかった。老漁夫サンチャゴの大魚との格闘のモチベーションはロマンチシズムなのではないだろうか。ほぼ飲まず食…

いのちの食べかた

残念ながらもう倒産してしまった理論社の「よりみちパン!セ」シリーズ。いまはイースト・プレス社に鞍替えしてるみたいですねhttp://www.eastpress.co.jp/panse/。このシリーズは中学生あたりがターゲットなんだけどおとなも十分楽しめるのが良いところ。随…

生命保険のカラクリ

本書は生命保険業界の歴史を紐解きながら、経済状況の変化に翻弄されながら顧客を置いてけぼりにしてきた生保の実態を書いている。 まず、前提として著者はライフネット生命の役員である、ということは念頭においておくべき。それを考慮してもかなり客観であ…

徹底抗戦

頭が良くて人間臭い人。他人を見下してる感が行間から感じられなくもないが。それはこちらの引け目か? だけど、別に今のままの憲法でも構わない。自衛隊があるのに憲法九条があるのと同じことだ。違和感があろうが、それで世の中が落ち着くのであれば、特に…

他人を見下す若者たち

なんだろ、この既視感。。。これまたおじいちゃんの感想文でした。おおよそ「学者」と名のつく方の著作とは言えないのではないかな、と。 自分も含め昨今の若者の「他人を見下す感」というのはヒシヒシと感じていて、ネット界隈しかりリアル界隈しかり、身に…

バカの壁

かなり昔になるがずいぶん話題になってので手にとってみた。1章はメディア・リテラシーを問うている感じで「ふむふむ」と読んでいたのだがそのうち雲行きが怪しくなる。 「ん?これおじいちゃんの愚痴?ありがたい人生訓??」 おもむろにAmazonの本書のペー…

女子大生会計士の事件簿

さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学 (光文社新書)で一躍脚光を浴びた山田真哉さんの著作。1〜4まで読了。 氏は「お金の話」を日常の言葉で語るのがとても上手で、その姿勢がとても誠実だと感じる。本作は「お話」の体をとっている…

哲学の教科書

果たして「哲学」とはこれほどに属人的な語り口で著されるものなのかと驚いた。またそう言った語り口だからこそ、著者の鼻息や体温を、あるいは血肉の躍動が伝わってくるようでもあった。ここに記される筆者の哲学を読み進めるうち、完全な同一でないにしろ…

哲学の謎

ふたりの「私」同士が語るという体裁。日常で語られる哲学。言葉は平易だが読解は容易ではない。反復しながら咀嚼しながら読み進めていった。 平凡な物事に疑問を持ち、スクラップアンドビルドする作業の結実が哲学だとしたら、その端緒を紐解きプロセスを示…

47都道府県 女ひとりで行ってみよう

ゆるやかな旅ログ。 パンフレットには「偕楽園公園は世界第2位の広さです。」と書かれていたが、では1位ってどこなんだ? ここで、人間はふたつに分かれると思う。調べる人と、調べない人だ。もちろんわたしは調べない人なので、第1位は今も知らないまんまで…

インターネット、インターネット2 -- 次世代への扉 --

ミスター・インターネットこと村井純氏の著述。最近だと『小悪魔女子大生のサーバエンジニア日記 ――インターネットやサーバのしくみが楽しくわかる』で監修もされていましたね。 新書ということで平易な言葉遣い(ただし多少厳密性に欠ける。「ウェブページ…

現代アート、超入門!

読後感は優しいお医者さんの診療を受けたあとのよう。 私が診てもらってきた多くの医者はまともに話を聞いてくれなかった。それはシステムの問題もあるだろうし個人の問題もあるだろう(もちろん自分自身の問題もあるかと思う。こちらの要求にマッチする回答…

こころ

青空文庫を豊平文庫で。大学時代に友人が「『こころ』は面白いよ」と言っていたのだが、その頃読まなくてよかった。精神的にズタボロだったあの頃に読んでたらやばかったね。 最近Web上での文章かビジネス書ばかりを(と言ってもそれほどの量は読んでいない…

映画の見方がわかる本

最近つぶやきプロレスで大活躍の町山智浩さんの著書。 「批評もまた創作」だという町山さんのこれら二つの本はとても読み応えのあるものだった。 今までに観た映画も観ていない映画も「実はこんな背景があったのか!」と目からウロコが落ちまくると同時に「…

この世でいちばん大事な「カネ」の話

西原理恵子さんの『この世でいちばん大事な「カネ」の話』読了。 「カネ」を軸に展開する西原さんの自叙伝。最近はてなのホットエントリにもあがっていましたね。 貧乏がもたらす負のスパイラル ベーシックインカムの有用性を思います。 文中にたびたび登場…

資産運用

今つけている家計簿に 資産として生命保険の解約返還金とクルマとバイクを計上した。 そしたらちょっとだけ気分が軽くなった。あと、生命保険を見直します。 独身貴族のくせして死亡保障が1400万円なんて過剰。 500万円あれば葬式出してもらえる額だそうなの…

愛少女ポリアンナ物語

といえば、「よかった探し」というのはもう一般常識なわけですが。 勉強に集中する方法posted with amazlet at 08.05.20須崎恭彦 ダイヤモンド社 売り上げランキング: 51952Amazon.co.jp で詳細を見る この本も言うなればその一言に尽きるかな、と。 現実を…

図書館に行きたくなった

このブログもずいぶんと更新が滞ったものですorz どうして続かないのか? ひとつは、自分の文章の下手さに辟易したから。 ひところに比べてずいぶんと文章が下手くそになった。 それでもやっぱ書かなきゃ!と一言だけつらつら書いたり・・・・twitterかっちゅう…

世界の片隅でウェブを想う(今さら)

2ちゃんねるはなぜ潰れないのか? (扶桑社新書)作者: 西村博之出版社/メーカー: 扶桑社発売日: 2007/06/29メディア: 新書購入: 18人 クリック: 338回この商品を含むブログ (335件) を見るAS番号っていうのを知りました。 知っただけで理解していないのがミソ…