この世でいちばん大事な「カネ」の話

西原理恵子さんの『この世でいちばん大事な「カネ」の話』読了。
「カネ」を軸に展開する西原さんの自叙伝。最近はてなのホットエントリにもあがっていましたね。

貧乏がもたらす負のスパイラル

ベーシックインカムの有用性を思います。
文中にたびたび登場する「ダメ親父」対策などは必要でしょうが、負のスパイラルを断ち切る可能性はあるのではないでしょうか。

仕事選びの秘訣

まったくの同感。
『「カネとストレス」「カネとやりがい」のバランス。オプションとしての「人に喜ばれる」という視点。』
「人に喜ばれる」というのは「やりがい」の具体例だとも言えるでしょう。自分以外の人に「与える」ことの重要性を思います。
これは個人でも法人でも変わらないのではないでしょうか。
『「社会貢献」しながら「ゴーイングコンサーン」していくこと』が法人の存在価値だと私は考えています。

教育

P218

やっぱり「働くことができる」「働ける場所がある」ってことが、本当の意味で、人を「貧しさ」から救うんだと思う。

このくだりを読んで、発言小町の以下の内容を思い出しました。

それと私は、自分の子供に対して残してあげられる最大の財産は、教育と資格だと思っています。
私の息子は大学を卒業し、今の会社に入る前にある種の資格試験に合格しており、そこまでが私の責任と考えておりました。
絶対に他人に奪われないもの、そしてその資格があるために、より多くの賃金を得られる、それが一生続くのです。
教育と資格を持つ事によって、それが生み出す生涯賃金は、私が持っている些少の預貯金よりも、数倍は価値があるでしょう。まとまったお金も、時には必要でしょう。でも、それは必要であれば、自身で稼ぐべきだと思うのです。
そして、その稼ぐ手段(教育と資格)はすでに息子に与えました。それで、十分なのではないでしょうか。

全財産を寄付しようとして息子夫婦に猛反対されています。 : 家族・友人・人間関係 : 発言小町 : 読売新聞

即物的な手段はその場しのぎでしかないのですね。
TPOに因るとは思いますが、目先のことにとらわれない視野の広さと想像力が大切だと感じました。