トータル・リコール

アクション、アンド、アクション、アンド、アクション。
どんよりとして雑然として湿っぽさと埃っぽさの同居したブレードランナーを思わせる街並みにスターウォーズを思わせるカーチェイス
おばさんの顔が割れてシュワルツネッガーの顔が出てくるときのあのオリジナル版ほどのインパクトはないかな。
今回も「顔割れおばさん」は出てましたね。あの顔が割れるのかと思ってドキドキしてしまいましたが個人的にはそのドキドキが一番の盛り上がりだったような気がします。

自分が何者だかわからなくなる感じ、実在感の無さというのは誰もが潜在的に持っているんでしょうか?小さい時は自分はこの世においてどんな存在なんだろうとよく考えたものです。結局はおとなになって日常に流されてそんなことを思わない日々が当たり前になるのですが。映画を観るとふと俯瞰の立場を突きつけられてあの頃を思い出していたたまれなくなりますね。

自分がどうありたいかというのと、自分がどうあるべきかというのはちょっと違っていて、前者は内的なもの後者は外的な要因からの作用が大きいと思います。しかしみんなが求めている自分でありたいという心理もあると思うんです。
僕がダグラス・クエイド/ハウザー(コリン・ファレル)の立場だったらどうしただろう。
判断基準を外に求めることのカッコ悪さみたいなことの言及がたまに見受けられますがどれも程度の問題だと思うんですよね。

というような煩悶は実はあまり残らないアクションエンターテインメントでした。