夢売るふたり

松たか子の「熱演」ですね。話が散漫としててせかせかした印象を持ちました。リアリティラインが微妙でそこが気になって乗れない時があったかな。火事になったらまずは消火器じゃね?とか子供がちょっと遊んだくらいではあんなに深く刺せないんじゃない?とかほかにも。
印象的なのはひとみ(江原由夏)のシーケンス。一番観てて痛かった。出ていく貫也(阿部サダヲ)を引き止められずにうなだれるシーンは胸が痛すぎた。あと紀代(安藤玉恵)の「誰に幸せにしてほしいって言った? 私は今が幸せだよ。ちゃんと自分の足で立ってるもん」て感じのセリフにこの映画の主題があったように思う。
自分の人生は他人に委ねちゃいけないんだな。他人に委ねちゃった時点でみんな坂道を転げ落ちていくんだ。他人に委ねると良い時は依存するし悪い時は責任転嫁できる。
でも、人は人と寄り添っていかなきゃいけないよね?その距離感ってのがほんとに難しいんだな。

ちなみに猫背椿が出てくるとどうしても笑ってしまう。