レ・ミゼラブル

多様性を受け入れることの重要性と人生の不条理を感じた。

施しを受けて愛を知りジャン・バルジャンヒュー・ジャックマン)は人生を肯定し、"悪人"に情けをかけられ借りを作ったジャベール(ラッセル・クロウ)は人生に絶望した。自らの信念を180度覆されたジャベールの絶望はいかばかりか。
また若者たちの未熟な蜂起も"確固たる信念"のもと、結局は何も残さずに無残に散ってしまっている。「命を粗末にするな」と諭されても「命をかけて散る」と一蹴し、まさに命を落とす。果たして正しい判断だったのか?
外部からの影響やそれに伴う変化を受け入れないことが結果的には悲劇的な結末を生みだしている。

そして、エポニーヌ(サマンサ・バークス)の人生のなんと切ないことか。幼稚な夫婦に育てられ、自らの恋は成就せず、しかし愛する人に抱かれて、息を引き取る。「雨は花を育てる」と希望を口にして。

過ちをおかなさい人間もいなければ完璧な人生もない。それを誰もが認めて生きていくことができたらいいのに。だからバルジャンはコゼット(アマンダ・セイフライド)には「優しい嘘」をついてもよかったのではないかな。あの手紙の内容はきっと事実がしたためられているのだろうけど。

レ・ミゼラブルについて何も知らなかったんだけど登場人物たちが心情を歌いあげてくれるので非常にわかり易かった。ほぼ全セリフに節がついていてそれには若干違和感があったけど。冒頭から涙腺緩みっぱなしで、トレーラー効果もあろうがファンテーヌ(アン・ハサウェイ)の「夢やぶれて」はかなりグッときた。

嗚呼、やさしくなりたい。



レ・ミゼラブル~サウンドトラック
サントラ ラッセル・クロウ エディ・レッドメイン アマンダ・セイフライド サマンサ・バークス ヒュー・ジャックマン アン・ハサウェイ イザベル・アレン サシャ・バロン・コーエン アーロン・トヴェイト ダニエル・ハトルストーン
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